裏方ラジオ 2020年10月23日 31回ゲスト:神谷浩史

 裏方ラジオ 2020年10月23日#31 ゲスト:神谷浩史

おそ松の脚本家、松原秀さんがやっているラジオ

以前はインテンションマネージャーの大澤さんの記事を書きましたが、今回は神谷さんゲスト回。櫻井さんの話題、神谷さんの若手時代の話があったので記録

これは自分用なので、もしここに辿り着いた方がいたら、公式サイトの配信で聞いてくださいね!

 

 

 


話題をぶっこんでもいいですか?

一緒に飲んでた時、苦労時代の話の時「俺、ずっと櫻井孝宏に嫉妬してたんだよね」って言ってたんですよ


いまだに嫉妬してますよ。今と昔では質が違いますけど。
やっぱり20代って知らないことばっかりだし、自分の力もわかってないから他人が持ってる力の内容もわからないですよね。
自分に力があるって信じ込んじゃってるから。
でも評価される、評価されないってものすごい差がでるじゃないですか。
今となっては20代の頃の自分がまるで評価されなかった理由はわかるんですよ。
その当時はわからなかったけれども。
神谷鈴村櫻井の「SSK」 の連中は同級生なんですけど、彼らのが早く売れたんですよ。
20代の前半ぐらいからパっと売れちゃった。僕はもう全然燻ってで全く売れてなかったんです。
でもたまに同じ作品に出ることがあったりとかして、売れている二人と、なんとなく最近ようやく名前を覚えられてきたかなくらいの自分。
キャリアとしてはほとんど変わらない3人だったのに認知度としては全然違う印象があったんです。その当時の思い込みかもしれないけれど。
そういった中でやっぱり2人とスタートは一緒だっていう変なプライドがあったし。
当時僕のお仕事の内容としてはお芝居の仕事よりもナレーションの仕事のが多かったので、質がちょっと違って一人でする仕事が多かったんですね。
現場は年上のスタッフばかりでペーペーは僕だけ。でもナレーションやっててっていうところでの仕事だったんですけど
現場に行って同い年の人がいる、お芝居の仕事させてもらえる、掛け合いでお芝居できるとかって僕にとってはかなりご褒美だったんですよ。
でもそれを主戦場として行っている二人がいて、僕がそうじゃないところで仕事して、一緒になった時にやっぱり同級生だしキャリア一緒だし「俺達こんな感じだよね」みたいな雰囲気あったと思うんですけど。
でも売れてから彼らが話してる内容ってはよりシビアになってるから。
仕事の内容に対してより高みを目指して行く所にモチベーションがある。
一方僕は現場に来て、「楽しい」っていうところでまだ終わっちゃってるから、その先に行ってないというか。
現場でも彼らにしてみたら「もっといいものを作っていくためには」みたいなモチベーションが全然違うところに目標があったので、やっぱり会話にならないですよね。何喋ってるのかわからない。

 
ちょっとステージが違うとなったんですね。
 
おかしいと思い始めてはいましたけど、でもそれを表に出すほど素直じゃないので


どう思ってたんですか


分かってるふりしてるのか、違う話を振ってみたり、無駄なあがきをして。
でも自分も三十代に入って同じフィールドのアニメーションというものに参加させてもらって、重要なポストの役をやらせてもらえるようになったりとかして、「あーそっか彼らが歩いてきた道ってこういう道だったんだ」っていうのを5年10年遅れて歩き始めたけど、僕は「そっかもうこういうところを早い段階で彼らは歩いてってすげー先に居たんだ」「ヤベェ」と思いながらキャリア重ねてきた中で、おそ松とか一緒にやらせてもらって、同じスタジオで技を磨く環境にあるので「負けらんないな」と思うし、相変わらず櫻井さんにオーディションで太刀打ちできないんで。
もうありとあらゆるこの役いい役だなって作品で。

=変な風に取るなよと注意した上で=

例えば「この作品すげー出たい」と思えるようなタイトルってあるかって言ったらぶっちゃけそこまでない。
子どもの頃に憧れて読んでた漫画がアニメ化した時は羨望の眼差しで「それやりたい」と思うけども、今アニメーションになってる作品はプロになってから作られたもので、45歳の自分が追ってるかといえば、追ってない。
それに対する強い憧れっていうのがあんまりないからその作品の本質わかんないままにオーディション受けることになるから、
「すごくこれは強烈にやりたい」と思えるような作品に巡り会えることがなかなか最近ないですね。
そんな中でもオーディション受けるとなるとちゃんとその先に読んだりとかして勉強するんでそれでも「これすごい面白い作品だな」「これいいじゃん」「すごいやりたい」
と思って臨んで、「自分だったらこうやろう」「自分のないところにある引き出しを開けてこういうものをこの役に投入したらきっと違う僕の一面が生まれるかもしれない」
と期待を込めて受けに行くわけです。
でもだいたい櫻井がやってます。
大体櫻井孝宏がやってます。


櫻井さんって強いんですか



「これはやりたいな」と思えるものは一年に何回あるけど、だいたい櫻井さんですね。
神谷さん、オーディション落ちました、誰が受かったの?「櫻井さんです」
「しょうーがないか!!!」(大きな声で)
ここ数年だったり、ずっとキャリアを重ねてきて近くで見る機会もあったし、そういうのをずっと見てた僕としては「あの人はちょっと持ってるものが違うな」と



ドラフト1位ですか


そう思います。オールラウンダーだし、じゃあこれやってっていったら誰よりも上手にできるし。あー元々持ってるものは違うんだなと
 
=略=

以下、神谷さんがどのようにして、仕事に向かってるかなど。
 
このオーディションの話でひとつ思い出すのが、舟を編む
確か神谷さんは馬締役のオーディションを受けてて、
「自分が得意としないタイプの役を表現することに興味を抱いた」と話してたな・・・