鈴木崚汰&櫻井孝宏:「海賊王女」 男の色気を表現 “匂わせる”演技に憧れも

mantan-web.jp

2021年10月02日

 

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櫻井孝宏の特技は匂わせ? 鈴木崚汰が表現する色気
 --劇中では雪丸紫檀という対照的なキャラクターを演じています。お互いの声優としての印象は?
 鈴木さん 僕はデビュー前から今に至るまで櫻井さんのお芝居をずっと参考にしているというか、櫻井さんのお芝居でずっと勉強してきたんです。

 櫻井さん えっ、やめたほうがいいよ(笑い)。

 鈴木さん いやいや(笑い)。櫻井さんは、アニメとして脚色しないようなお芝居の中でも、存在感あって、独特な言い回しをされているというか。個性があるお芝居に憧れがあるので、どうにかして自分の中に落とし込めないかと。キャラクターの口調から盗めたらなと考えています。

 櫻井さん そうなんですね。私は彼がデビュー間もないぐらいで初めて作品で一緒になったのですが、その時点でキャリアに釣り合わないお芝居をしているなと思ったんですよ。何年もやっているんじゃないかなと思うような深みのある演技で、それでいて、何かテーマを持ってやっているのかなという意志めいたものも感じました。

 

--「海賊王女」で鈴木さんと共演して感じたことは?
 櫻井さん 男臭さとか真っすぐさとか、今回の雪丸のような表現が新鮮でしたね。雪丸のうぶな感じに色気があるんですよね。ふっと触れたくなってしまうような。近寄りがたさもあるんですけど、男臭い色気が同居しているなと。

 鈴木さん 恐縮です。

 櫻井さん 雪丸って表現の幅が結構狭いんですよね。狭いところを狙ってアプローチしていかなければいけない役だったりするので難しい。鈴木君は、キャラクターを崩さずに、可愛げやチャーミングな感じを狙って表現しているんじゃないかと。こういうのは、狙いすぎると野暮(やぼ)になってしまうんです。キャラクターをぶれさせずに、かつ、すっと素を見せるようなアプローチが絶妙だなと思いましたね。

 --櫻井さんが言うように、鈴木さんも狙って演じた?
 鈴木さん その通りです(笑い)。いや、でも端々にそういう部分が見えたらいいなと思って演じていました。紫檀は、雪丸と違ってもうちょっと自由に表現なさっていると思うんですけど、ひょうひょうとしているその内側に抱えている影というか、紫檀には紫檀の使命があるという部分の匂わせ方というか。「怪しいな、こいつ」というのが最初から伝わってくるのは、櫻井さんの得意技である“匂わせ”が……。

 櫻井さん 特技は匂わせです(笑い)。

 鈴木さん 僕は、これまでも櫻井さんと共演はあるのですが、ちゃんと掛け合うのは今回が初めてで、とてもうれしいです。収録中も櫻井さんの表現をちゃんと聞かなきゃという気持ちになります。